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有馬山 猪名の篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする
めぐり逢ひて 見しやそれとも 分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月影
あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢うこともがな
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
忘れじの ゆく末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな
嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る